いつか絶対泣かせてやる2022

 
 
 

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 懐かしい夢を見ていた。
 学校の夢だ。となりを制服姿の爆豪が歩いている。俺は凄くいい気分で並木道を歩いていた。だというのにとなりを見れば、爆豪が涙ぐんでいた。
 どうしたんだ、爆豪って意外と涙腺緩いよな。
 ウッセェ見てんじゃねえクソが。
 なんて、容赦のない悪態が懐かしい。俺はおお悪いといつも通りの返事をする。春の陽気だ。これはいつの記憶だったろうか。見たことがある。知っている、知っている夢だ。
 懐かしいなと、爆豪をみる。今より少し華奢で、幼い顔つきの爆豪。こんな頃から一緒に居るのかと、ただただ懐かしい。あ、今付き合っている。ということは高校三年の記憶のようだ。
 爆豪が滲んだ涙を袖口でぬぐいながら牙をむく。

 いつか絶対、泣かせてやるからな。

   *

 目を開けると爆豪の部屋にいた。もぞりと黒いシーツから体を起こす。窓の外は夕焼けの色だ。
 ゆっくりと瞬きをして、状況を思い出す。
 掃除を終えたら眠くなってきて、そのままふらふらと爆豪のベッドに横たわった覚えがあった。我ながら恥ずかしい、と誰も居ない部屋の中で赤面する。ふーっと息を吐きベッドから降りる。置きっぱなしの掃除機を抱えて部屋を出た。
 爆豪が家を空けて六十日。
 緊急搬送の後の知らせは出ていない。
 無事なのかそうでないのか、あれが何の事件だったのかすら分からないままだ。だが最悪の知らせは飛び込んできていない。ならばきっと無事だと思うほかない。
 行方不明ではない。どこかに居る。入院をしているならきっと、無事だ。ヒーローの訃報というものは、思いのほか早く世間を駆け巡っていく。同業者ならなおさら、情報は入る。
 片付けを済ませ、テレビをつけた。ニュースにチャンネルがあったままのテレビが光る。丁度夕方のニュース番組が流れていた。
 あれ以来、家に居る時はニュースを流しっぱなしにいていた。スマホの記事を更新し続けるより、いくらか気が楽だった。
 さて今日の晩飯と明日からの総菜を仕込むか、と腕まくりをする。すっかり料理が日課になっていた。漬物も作ろうと、昼間に買ってきた食材のことを思い返す。食材の仕入れも慣れてきたように思う。あれを作るからこれが必要から、これが安かったのでこれを使おう、という発想に切り替わっていた。今日は大根が安かった。
 台所に立ち手を洗う。大根は浅漬けにして、残りを煮物に使おう。
『速報です』
 唐突に、その言葉が耳に届いた。
 顔を上げると、ニュースが切り替わっている。LIVEというアイコンが浮き、どこかの市街地を背景に、リポーターがイヤホンを押さえている。
 包丁を置き、テレビに引き寄せられる。
『先程ヴィラングループが一斉摘発された模様です。既に決着はついており、現在はヒーローから警察に引き渡されたヴィランの輸送が行われています』
 記者でごった返す現場の向こう、キープアウトのテープのその向こうで、拘束されたヴィランが並んで連行されていく。背後に見えるのは、工場だろうか。バラバラに吹き飛ばされていて建物の原型を留めていない。大規模な戦闘があったのか。それにしては記者が駆けつけるのが遅い。
 それよりも、なによりも、焦げつく色が目についた。心臓がうるさく脈打つ。
 見慣れた爆発の跡だ。
『摘発には爆心地を中心とした、ヒーローグループがあたったとのことですが……既に彼らの姿は見えません』
 告げられた名前に、体中を包んでいた緊張がふっと解けた。
 無事だ。無事だったのかと、深く息を吐く。ほっと胸をなでおろす。姿が映らないことは残念だが、無事ならばいい。それが分かるだけでよかった。
『特に爆心地は先日、緊急搬送されたとのニュースがあり心配されていましたが』
 リポーターが告げている。
 そのニュースをぼうっと眺めていた。
 無事なんだよな、本当に無事なんだよな、という少しの疑念が首をもたげる。あれほど目立つ奴の姿がどうして映らないのだろう。杞憂だよな、とスマホを立ち上げる。HMに接続する。
 そんな時、ガチャリと鍵の回る音がした。
 反射的に振り向くと、玄関が開いていた。
 そこに、爆豪の姿があった。
「ンだよ、今日オフだったんか」
 爆豪だ。少し疲れているように見えるが、出張用の鞄を肩に掛けた、爆豪がいる。
 爆豪が玄関で、靴を脱いでいた。その様子を瞬きも忘れて眺める。息も止めていたかもしれない。背を向けたテレビから『え、爆心地ですか? あの人は帰りましたよ。出ずっぱりでしたからね。ああ、あとこの前の緊急搬送はフェイクなので、本人は元気です。そのうち顔を出すと思います』と話す誰かの声が聞えてくる。
「思ったより早く片付いたわ」
 爆豪が二か月ぶりに、いつものように、部屋に上がってくる。どさりと荷物が下ろされる。肩が凝ったといわんばかりに、首を回している。
 そしてやっと、しっかりと目が合った。
 目が合う。爆豪がこちらを見ている。あの赤い瞳が。燃える炎の色が。ちかちかと爆ぜる色が。
「……ナニ幽霊見たみてぇなツラしてんだよ」
 言葉が出てこなかった。
 あ、と口を開くが声が出ない。二か月分の思いが喉で渋滞しているのか、あと一か月帰ってこないと思っていたから現実についていけないのか、ただただ安堵しているからなのか。何を言えば、何から言えば良いのか、分からない。
 呆然と立ち尽くす轟を見て、爆豪が小さく舌打ちしテレビを顎で示した。
「今丁度ニュースでやっとんだろ。仕事が一か月早く片付いた。俺は後始末全部押し付けて帰ってきた」
「うん」
 やっとのことで喉から押し出した声は、妙に湿っぽかった。
 途端にじわりと視界がぼやける。ぱちんと瞬きをすると、涙が弾けて目から零れ落ちた。水滴が頬を伝う感触がある。
 泣いている、と気づいた時にはもう止められなかった。ぽたぽたと目からこぼれ出て、ついには床へと落ちる。
 ついでに脚の力も抜けた。へたり込むように膝をつくと「おい!」と声を荒らげ爆豪が駆け寄ってくる。
「……んだよ」
 轟の目の前に、爆豪がしゃがみこむ。涙でべたべたになった顔を両手で包まれる。珍しい、困り顔の爆豪が見えた。
 帰ってきたら、ああしてやろう、こうしてやろうと、色々考えていた。三か月ぶりだから飛びついてやろうとか、風呂を沸かして飯を作って労ってやろうだとか。
 最初はそんなことを色々考えていたはずだ。だというのに気付けば、開かない玄関の想像ばかりしていた。開いたドアを見て、それに気づいてしまった。自分はこれほど情けない奴だったろうか。
「無事だから泣くんじゃねえ。無傷だわ」
 分厚いてのひらに涙を拭われる。粗暴そうな振る舞いに反して、目尻から涙をすくいとる指先は優しい。
「ばくごう」
「……おう」
「ばくごう、おれ無理だ」
 もう、一人で生きていくなんて無理だ。
「今更一人で生きていけねえ。どうしてくれんだ」
 言ってから恥ずかしくなって、爆豪の胸に額を押し付ける。恨めしくしがみつけば「おー」とばつの悪そうな声と共に、背中に腕が回された。
「悪かったな」
「悪い、すげえ悪ィ。もっと誠心誠意謝ってくれ」
「死ぬ気はねえっつただろうが」
「ああいう、俺が死んだらどうする系の話は、もっと慰めてくれる距離に居る時にしろ。二か月もどっか行く前にすんな」
「おー、悪かった」
「……ぜんぜん悪そうじゃねェ」
「テメェ、いきなり号泣されたこっちの身にもなりやがれ」
 動揺してんだよクソが、という悪態の割に優しい声が降ってくる。背中に回された腕があやすように上下する。涙は止まった、と思う。すんと鼻をすする。
「……ほんとに、怪我ねえのか」
「ねェわ。お守りが効いたんかもな」
「ほんとか? 交通安全なのに」
「テメェが買ってきたんだろうが」
「おう。でも、そうか。怪我してねえのか、よかった」
「おー」
 良かった、と吐いた息が熱く燻る。抱きこまれた体にじわじわと熱が伝わってくる。相変わらず体温の高いやつだ。
 そうだった、そうだったと思い返す。
 何もかも二か月ぶりだ。そっけない声と言葉と裏腹に優しい指先も、筋肉質で厚い胸板も。
 もぞりと体を動かすと、背に回っていた腕が緩んだ。顔を上げようとして、やはり恥ずかしくなり、もう一度額を押し付ける。
「……待っているだけって、思ったよりしんどいな」
「だろうな。なんも話してやれなくて悪かった」
 そう、そっけない言葉が降る。
「それは、いいけどな。仕事だし」
「いいんか」
「でも、今回みたいなのは、もうないと助かる」
 あれほど踏みとどまるための理由付けをされては、要らぬ心配もする。心配をした。本当に取り残されたらどうしようと、想像した。
「おー」と、さっきからそればっかりの、こそばゆい返事がある。
 目元に残っていた涙の粒を袖口で拭い、今度こそ顔を上げる。すぐそこに、変に眉を寄せた爆豪の顔があった。
 その唇に、唇を押し付けると、驚いたように目が見開かれる。綺麗な赤色の瞳だなと、生まれてこの方、何度目か分からない感動を覚えた。
「そうだ、晩飯まだだよな」
「ア?」
 不自然に上げられた爆豪の腕から逃れ、すっと立ち上がる。急に何を不満そうにしているんだこいつ、と思いながら爆豪を見下ろす。睨むように吊り上がった赤色が「まだだわ」と答えた。
「じゃあ作ってくるな」
「切替早ェわ」
「そうか?」
「つかいい、俺が作ってやる」
「いや俺が作る。あの現場から直帰なら疲れてるだろ。先に風呂入れよ」
 譲らずにいれば、爆豪は渋々と後頭部を掻きながら立ち上がった。じとりと目を細めながらも「任せる」と言った姿に満足し、気合を入れるように袖をまくり直す。
 キッチンに向かおうとしたところで、腕を掴まれた。ぐんと体が後ろに傾き何かにぶつかる。何かもなにもなく、爆豪がそこにいる。「どうした」と振り向くと唇が触れた。
「明日は」
「……仕事だ」
「そうかよ」
 睫毛が触れそうなほどの距離で見つめ合った後、するりと体が離れる。風呂場へと向かっていく背中を眺めていると、遅れてばくばくと心臓が鳴り始めた。
 顔が熱い。明日が休みだったなら、このまま連れていかれていたのではないか。惜しいような、仕事で良かったような。思考がもつれていると、爆豪が振り返った。
「で、今日はなんだ」
「なにが、なんだ」
「飯の話してただろーが!」
「お、おお。ブリ大根だ」
 答えると爆豪は不安そうに一瞬眉をひそめた。失礼な奴、と思うが想定内のリアクションだ。腰に手を当て「任せろ」と頷くと目を細められた。
「……今日は俺の部屋な」
「、わかった!」
 そうだ、帰ってきたから今日は一緒に眠れる。一瞬で浮足立ち、肯定に勢いがついた。爆豪はおかしそうに眼を細めた後、風呂場へ消えた。

   *

「なあ、何点だ」
「……七十」
「三か月前から、ニ十点しか増えてねェ」
「これに八十はやれねえわ」
「で、それは合格点なのか?」
「……まぁな」
「そうか、良かった。なら俺は捨てられずに済むな」
「誰が捨てるかもったいねえ」
 向かいで爆豪が大根に箸を入れている。ぐっと力を入れると勢いのついた箸の先が皿にぶつかり、カンと音を立てた。切り分けた大根の断面はなかなかに白い。それを口に運び、眉間にしわを刻みながら咀嚼する。
 即座にダメ出しを受けなかったことを思えば、そう悪くはないようだ。左手に茶碗、右手に箸を持ったまま様子を伺っていたが、これでようやく食べられる。ブリをつまんで口に入れる。スーパーで特売になっていてつい買ってしまったが、初めて作ったわりに上手く出来た。
 本当ならば、もっと作り慣れた料理を食べてもらいたかった。まさか初めて作った料理で試験を受けることになるとは思わなかった。それで七十ならいい方かもしれない。一人頷くと、爆豪がこちらを見ていた。
「これで七十点やるだけありがてえと思え。味染みてねェぞ」
「そうか? 半分くらいいけてんだろ」
「半分もいってねえんだわ」
「悪ィ、早く一緒に食いたくて焦った。次は気を付ける」
「……テメェ」
 物凄い形相で睨んでくるが、良くあることなので問題ない。それにノータイムの罵倒でない場合、ほとんどが照れているだけだ。
 溜息と同時に爆豪が表情を戻した。「おかわりあるぞ」と言うと「どんだけ作っとんだ」と呆れられた。材料があっただけ作った。爆豪が帰ってきてくれなかったら、あと二日くらい食べることになるところだった。
 じっと爆豪を眺める。
 大根を口に運ぶ。白米を大きくすくう。マグカップに手を伸ばす。ニュースを見ていても、こういう姿は流れてこない。やっぱり家に居るといいよなと思えば口元が緩む。見られていることに気付いた爆豪が箸を止めた。
「んだよ」
「いや、爆豪が居るなと思って」
 それを、嬉しいと思う。
 二か月ぶりだ。あまりに長い二か月だった。もう一か月追加にならなくてよかった。仕事が早く片付いて、無事に帰ってきて、本当によかった。
 ゆるく表情を崩す向かいで、爆豪が表情を曇らせる。
「……悪かったな、連絡入れられなくて」
「それはもう良いぞ。情報規制厳しかったんだろ」
「まあな。クソ面倒クセェことに情報は漏れるわ、どっから漏れてんのか特定は出来ねえわで、全部ぶった切る羽目になったわクソが」
「お、切島が電話通じねえって言ってたが、それもか?」
「スマホぶっ壊したからな」
「おお……、面倒な相手だったんだな」
「面倒どころじゃねえわあのクソヴィラン」
 おかげで大阪まで行く羽目になるし、情報操作で緊急搬送されたことにしないといけなくなるし、なんだかんだ、と爆豪が唸った。「大変だったな」と首を捻る。事件のあらましは気になるが、また後日調べても良いだろう。きっとHNに報告書が載る。
 ふと気付いたように、爆豪が片眉を上げた。
「あ、切島? ンでアイツの名前が出てくんだよ」
「緊急搬送された時に、電話かかってきたぞ。連絡付かねえからって。あとで連絡してやれよ」
「……オマエ、本当に俺に連絡しなかったんか」
「ああ。スマホぶっ壊れてたなら連絡してもしなくても一緒だったな」
「……スマホは、明日買い行く」
 爆豪はむすりと眉を寄せ、そっぽを向いた。
「なんだよ、するなって言ったの爆豪だろ」
「違ェわ、怒ってねえ」
「ならなんだ」
「……悪かったな」
 あまりにしおらしいその姿に、思わず仰け反る。
 最早寒気がするほどだ。爆豪が素直に悪いということ自体珍しいというのに、こうも一日に何度も言われると流石に怖い。
「……どうしたんだお前。やっぱ頭でも打ったのか?」
「流石に悪いと思っとンだわバァーカ!」
 ぐわと牙をむかれるが、それも一瞬で収まる。怒鳴りも控えめだ。さすがの爆豪も、二か月完全放置は良心が咎めたということか。
 確かに辛かったなと、大根を咀嚼しながら思う。大根は少し硬い。これで七十点くれたのかと疑問が沸く。採点が甘い気がする。爆豪が作った場合を百として、これが七割に届いているだろうか。
「あ、爆豪。明日は飯作ってくれ」
「そのつもりだわ」
「俺も上達したと思うし、今後は分担できる……と思う。でも爆豪の飯が食いたい」
「そーかよ。明日明後日は休みだから、期待しとけ」
「お、そうなのか。二日だけか?」
「まだ雑務残ってっからな。それが片付いたら少し長めに休む」
「予定決まったら教えてくれ。休み合わせる」
「ならどっか行くか」
「それも良いな」
 旅行かと思いを馳せる。いつ以来だろうか。
 頬を緩ませていると、向かいで爆豪も同じような表情をしていた。やはり今日はいつもより素直で、優しい。号泣してしまったせいもあるのだろうか。思い出されると恥ずかしいので、早々に忘れてくれると助かる。
 じわじわと目尻に熱が集まってくる。それなりに恥ずかしいことも言ってしまった気がする。けれどやはり、もう一人で生きていくなど無理だ。二度とこうして一緒に食事が出来ないなど、誰も帰ってこない玄関を眺めるなど、無理だ。
 顔を上げるとこちらを向く視線がない人生を、考えられない。
「そういや前に、泣かせてやるって言われたよな」
「ア?」
「爆豪って結構涙腺弱いよな、って話をしたら、言われた気がする」
「……んな昔のこと、よく覚えてんな」
「お、やっぱ言われたよな?」
 いつのことだったかと尋ねると、舌打ちを返された。その時爆豪は何かしらの理由で泣いていたのだから、あまり思い出したくないようだ。
 まだ学生の頃だったはずだ。制服を着ていたころ、雄英生だったころ。十代のあの日々。あの時からずっと一緒に居るんだなと笑う。
「さっきは本当に、泣かされちまったな」
「ハ? ンな風に泣かすつもりじゃなかったわクソ」
「そうなのか? なら俺はいつ泣かされる予定だったんだ?」
 なあ、と尋ねると睨まれた。それもかなり、嫌そうな顔で。
「今じゃねえことは確かだわ」と吐き捨てられ「俺、また泣かされるのか?」と目を丸くする。
 もう同じような理由で泣きたくねえんだが、と視線を下げる。だが次同じようなことがあっても、きっと泣かない。こうしてきちんと帰ってくる男だ。また信じろと言われれば、今回もかと思えるだろう。きっと。
 しかし何か月も会えないことはやり辛いので、次があるならばチームアップ要請を出してもらえないだろうか。今から売り込んでおくかと顔を上げると、神妙な顔をした爆豪がこちらを見詰めていた。
「テメェを泣かすのは、もうちょい先だ」
「やっぱ泣かされるんじゃねえか」
 勘弁してくれと睨めば、ふと爆豪が破顔し、けたけたと笑った。こんな風に言うということは、そう悪い理由ではなさそうだ。ならいいか。怖々としながらも待ってやることにする。
 そして、ハッと大事なことを思い出す。
「おかえり、爆豪」
「……たでーま」
「これからもちゃんと帰ってきてくれ」
「ったりめーだわ」
 馴染んだそっけない物言いに笑う。
 それなら良かった。